オレイン酸は酸化しにくいという性質があるために、コレステロールの値を低下させる効果や動脈硬化や高血圧の予防と改善に効果的と言われています。
他方アラキドン酸は特に脳細胞の形成に必要であり、さらには脳細胞間の情報伝達に効果があるとされています。
オレイン酸はオリーブオイルに含まれていて、摂取しやすいこともあり、ドレッシングにも使えますし揚げ物にも使用されています。
またナッツ類にも多く含まれていますから比較的知名度も高いようです。
オレイン酸の顕著な効果としては胃酸の分泌量を調節する機能があり、したがって胃潰瘍や胃酸過多などの改善にも効果があるとされています。
一方でアラキドン酸はリノール酸の一種で、リノール酸と聞けばオレイン酸同様にご存知の人は多いでしょう。
リノール酸は体内に入ると必須脂肪酸に姿を変えますが、名前が示す通り人体には必要かつ不可欠な栄養素です。
ただし人体内では生成できないので外からの食事などで摂取することになります。
リノール酸に分類されてはいますが、アラキドン酸は実に大切な役割があり、それは重点的に脳の細胞を生成することと活性化に寄与するからです。
同時にアラキドン酸は血液中のコレステロールを低下させる役割もあります。
ただし摂り過ぎるとかえって良くなく、それは善玉と言われるコレステロールまで減らしてしまう殻で、そうなると動脈硬化につながります。
また副産物として生成されるPGEやPGIという物質は気管支ぜんそくの原因になったり、痛みを増強する好ましくない作用があります。
ちなみにアラキドン酸は特に意識することなく、普通の食生活であれば何らかの形で自然に摂取していますから、それほど神経質にならなくても良いと言われています。
オレイン酸もアラキドン酸もともに人体には必要でかつ不可欠な成分ですから、これらが欠乏する状態は避けなければなりませんが、普通の食生活であればことさら摂取に気を配らなくても良いと言われています。
それよりも意識するあまり過剰に摂取するほうが悪い影響がでることにも注意したほうが良いでしょう。
