5-リポキシゲナーゼ

アラキドン酸はいつ頃粉ミルクに配合され始めたのか

過剰な摂取は人体に悪影響を与えますが、アラキドン酸には脳機能を活性化する作用があることは以前から知られていて、市販の粉ミルクにはかなり以前から適正量が配合されています。正確に何年前からとは分かりませんがアメリカでは2007年(平成19年)には規格が確立されています。

赤ちゃんには母乳から必要な栄養素や物質が補給されていて、その中にはDHAなども含まれていて、脳機能の発達に必要かつ不可欠とされるアラキドン酸も含まれています。
この物質は多価不飽和脂肪酸で脳内にある物質の10%以上を占めていて、その役割は脳細胞間の情報伝達の信号のやりとりをする機能を果たしています。

最近の研究の結果アラキドン酸が赤ちゃんの脳機能の発達と脳細胞の新陳代謝を可能にする細胞分裂を促進する働きがあることが分かってきました。
人は生まれてから3歳程度の成長時期に脳が極めて急速に発達して、その重さは成人の90%程度になります。
最初から最後まで母乳だけで赤ちゃんを育てることはあまりないようで、適当な時期に母乳から粉ミルクに切り替えるのが一般的です。
そこで注目されたのが乳幼児に与える粉ミルクで、ここにアラキドン酸をほかの必要な物質とともに配合することが始まりました。

たとえばアメリカでは日本より早い時期にアラキドン酸を配合した粉ミルクが市販されています。
日本では1980年代に粉ミルクに配合されるようになりましたが、その量は母乳に含まれているよりも少なかったようで、母乳に含まれる量と同じ量を配合するようになったのは2012年(平成24年)頃からです。

赤ちゃんを育てるために多くの母親が母乳から粉ミルクに切り替えています。
この場合、粉ミルクに赤ちゃんに必要となるアラキドン酸を配合するようになったのは、日本では2012年頃ですが、アメリカではすでに1980年代に始まっています。
粉ミルクには紹介したように歴史がありますので、その詳細を理解しておくと更に楽しく粉ミルクを活用する事が可能になります。